やりたい仕事がない方必見!キャリアプランニングで人生をデザインしよう
つい先日、前職の同僚からこんな相談をされました。
免田さん。僕、転職考えてるんですよ~…
え!?そうなんだ!仕事凄く上手くいってるってこの前言ってたけど、何かあったの?
何となく仕事のモチベーションが下がってきちゃって…
今の仕事にはやりがいを感じないから抜け出したいけど
といっても他にやりたい事はないし…
めちゃくちゃ悩んでるんですよね…
そうなんだ…もし悩んでいるんだったら、ちょっと
「キャリアプランニング」
一緒にやってみない?
こんな流れから、唐突に元同僚のA君のキャリアを一緒に考える事に。
キャリアプランニングについて次の章から解説していきます!
目次
1.キャリアプランニングとは?
キャリアプランニングとは、将来の理想像を明確に描き、その実現のために具体的な行動を計画することです。
単に仕事や職業を選ぶだけでなく、人生全般における生き方や価値観を反映させた自己実現のプロセスを意味します。
Point①:キャリアプランニング
キャリアプランニングの基本概念は、自分の価値観、興味、スキル、経験を理解し、それを基にした具体的な未来像を作り上げることです。
この過程には、自己分析を行い自分の強みや弱点を把握し、それに応じた目標を設定することが含まれます。
これにより、仕事や人生における判断がより明確になり、満足度の高いキャリアを築くことができます。
次に、キャリア用語について解説していきます。
1-1.キャリア形成とキャリアデザインの違い
キャリアデザインとキャリア形成は似た概念ですが、微妙な違いがあります。
キャリアデザインは、目標達成のために自らのキャリアの方向性を計画的に設計することを指します。
キャリア形成とは、長期間にわたり積み重ねた経験やスキルを通して、自分のキャリアを高めるプロセスを指します。
前者が「描いた地図」、後者が「歩んだ道」とも言える考え方です。
どちらも仕事や人生設計において重要な要素となります。
項目 | キャリアデザイン | キャリア形成 |
---|---|---|
定義 | キャリアの目標や計画を描くこと | 計画に基づいて行動し実現すること |
目的 | の方向性や理想像を明確にする | 実際のスキルや経験を積み重ねる |
活動内容 | 自己分析、目標設定、計画立案 | 学び、実践、成果の積み重ね |
性質 | 想像上の・計画上の | 実践的・経験的 |
結果 | キャリアのビジョンと方向性の明確化 | 実際のスキル、経験、成果の限界 |
上記を踏まえ、次にキャリアデザインの重要性について解説していきます!
1-2.キャリデザインをする意味と重要性
キャリアプランを考えることは、単なる職業選択ではなく、人生全般を通じた理想的な生き方を追求するための鍵です。
自分の目標を明確にし、それに向けた行動を計画することで、成長と満足感を得ることができます。
また、現代の多様な働き方や変化の激しい社会環境においては、職業的生存力を高めるためにもキャリアプランを持つことが欠かせません。
適切なプランニングによって、転職などの判断もよりスムーズに行えるようになります。
次に、キャリアプランニングを実施する事で何が変わるのかを解説していきます。
1-3.キャリアプランニングは生き方までもを変える!?
キャリアプランニングは人生に大きな影響を与えます。
方向性が明確になることで、自分に必要なスキルや経験を効率よく得られるようになり、モチベーションの維持にもつながります。
また、将来への不安を軽減し、仕事を通じて自己実現を目指す手助けにもなります。
さらに、適切なキャリアプランニングを行うことで、変化の多い社会に柔軟に対応しながら充実した人生を送ることが可能となります。
では、実際に次の章からキャリアプランニングの実践をしてみましょう!
2.まずは自己分析から始めよう
そもそも「キャリアプランニング」って具体的に何をしたらいいんですか?
やりたい事がある時もない時も、まずは自己分析をしてみたらいいよ!
【具体的には…】
・自分の価値観
・興味
・スキル
・経験
を一旦整理してみて、自分の強いところと弱いところを把握する事から始めてみようか!
え…そんな事言われてもやりたい事がないし、自分で興味とか価値観とか分らないですよ…!!
ごめんごめん!笑
実は凄くいいサイトがあって、「Jobtag」っていうサイトなんだけど
ここで、「興味検査」「価値観検査」とか、「希望した仕事と今のスキルを比較」してくれるツールもあるんだよね。
これ、良かったら一通りやってみよう!
【厚生労働省提供/職業紹介情報提供サイト「Jobtag」】
こうしたツールを使用する事で、自分自身を客観的にデータで分析する事ができます。
「自分ってこういう価値観に寄っているんだ」「こんな仕事に興味があるんだ」と、自分では思いつかないような結果が出る方も実は多いんです。
次は自己分析が何故重要なのかを解説していきます。
2-1.自己分析で仕事や生き方の軸がみつけられる!
キャリアプランニングを成功させる第一歩は、自己分析を行うことです。
自分自身を客観的に理解することで、人生や仕事における適切な選択肢を見つけることができます。
これにより、「どのような生き方をしたいのか」「自分にとって価値のあるキャリアとは何か」といった重要な問いに答える指針が得られます。自己分析は、キャリアの基盤を構築する重要なプロセスなのです。
2-2.自己分析の手法とポイント
免田さん、自己分析のツールとかを使って何となく自分の興味が向く向かないとか、適性のある仕事が分かってきました!
ただ、いまいち自分の強みとか弱みが分からないんですよね…
将来何をしたいかも、未だに具体的ではないです…
早速やってみたんだね!
ツールはあくまでこういう傾向があるんだなと参考にする程度で大丈夫!
ここからは更に具体的な分析をしてみよう。
今後の面接でも使える様な事だから、集中していこう!
3.面接にも応用できる!自己分析を実際にやってみよう!
自己分析を行う際に最も効果的な手法は、自分の過去・現在・未来を切り分け、それぞれを深く考えることです。
この章ではより具体的のどう考えていくのかをレクチャーいたします!
3-1.過去の事を思い出してみよう
成功体験と失敗体験…いくらでもおもいついちゃうなあ…
これはあればあるほど良いよ!A君も気づかないような強みを見つけられるかもしれないから、あるだけ出してみよう!
過去を振り返り、成功体験から失敗体験まで、とにかく沢山思いついたエピソードを書きだしてみましょう。
【過去】
〈A君の成功体験例〉
・営業職として年間成績1位を獲得した。
先輩に成功した売り方を聞き実践。
それでも売れない時は上司にロールプレイをお願いし、根本原因の洗い出しと対策に取り組んだ。
それを繰り返す事で結果1位を取る事ができた。
〈A君の失敗体験例〉
・事務処理のミスが多かった事。
年間売上1位を獲得する事を目標に奔走するあまり、事務的な仕事や書類の整理などが後手後手に回り、毎月の営業締め日の直前に事務処理を一気にやり、提出物の期限はギリギリ。
ミスも目立つようになった。
3-2.過去の体験から現在の自分の強みへ
過去の体験を元に、今現在の自分の強みを書きだしていきます。
体験という具体的なエピソードがある為、強みという「タイトル」をつけてあげるというイメージ。
これをやるだけで強みも弱みも沢山出す事ができます。
現在
過去の体験を元に、その過程に着目し、現在の自分の強みをまとめる。
〈A君の強み〉
・目標を達成する為に、みずから積極的にスキルアップや課題解決の行動ができる事。
営業成績が1位になれたのは、過程に「自ら進んで営業手法を聞いたり、上司に相談する事で自分の弱みを解消できた」から。
〈A君の弱み〉
・一つの事に集中すると他の仕事の進みがおろそかになる傾向がある事。
ミスをしてしまうのは「自分が目標を定めている仕事以外は後回し」にしているから。
後回しした仕事にミスが起きたり、期限がギリギリになってしまっている。
3-3.あなたの輝かしい未来へ!キャリアの要は将来像
「将来やりたい事がない」「未来は考えられない…」という方が非常に多いですが、実は明確である必要はないんです。
自分自身が何となく考えている事を文字に起こすだけでそれが自然と具体化していきます。
ふわっと考えている事を一度まとめてみましょう。
未来(将来像)
未来については、実はこの時点でふわっとしていてOK。仕事の事でなくてもOK
例えば「将来やりたい仕事をしたい」とか「お金をとにかく稼ぎたい」とか「欲しい車がある」等々…
〈A君の将来像〉
・将来は家族を作って一軒家を立てて裕福な暮らしをしたい。
・お金に困らないようにしたい。
・営業力以外のスキルをつけたい。(手に職をつけたい)
・子供ができたら土日を休みにしたい。
・なんとなくエンタメ系とか気になる。
こう見ると色々出てくるので、実は求人を見る際に無意識にこのこだわりの部分を照らし合わせている傾向にあります。
自分のこだわりや将来像=自分の価値観。これからのキャリアを作るヒントになります。
4.価値観や強みを明確化する方法
価値観とは、自分が「これだけは譲れない」と考える基準であり、強みは自分が得意とする分野やスキルを指します。
これを見つけるためには、友人や同僚に自分の良い点を尋ねることで、他者から見た自分の印象を知ることも効果的です。
他者からの視点を取り入れることで、自覚していなかった自分の強みを発見することができるかもしれません。
ここまでの過程を振り返り、自分自身が今何をしたいか、次の動きを考えてみましょう。
4-1.キャリアの方向性やこれからの動きを決めていく
自己分析をしてみて、最初はなんとなくモチベーションが上がらないと思ってたんですけど、理由が分かりました!
僕、去年売上1位を達成してから今年も同じ様に仕事をしていて…
自分の能力はここ1年で変わっていないので、この会社での成長がもう無いんじゃないかと思って怖くなったんです。
そうだったんだね…
A君の中で、今の目標は「営業以外のスキルをつける」とかそんな感じ?
今の会社で違う部署に異動したりできたらいいのにね…!
免田さん実はそれを調べたら、社内公募の部署移動の制度があったんです!
それで今回営業部からマーケティング部への異動が認められて、来月から新しい業務に就く事になりました!
免田さんのお陰で自己分析ができて、これからの仕事の目標も決まったので今はやる気に満ち溢れてます!
自己分析って本当に大事ですね…!
急展開だね!笑
A君のモチベーションも上がってやりたい事ができるなら本当に良かった!
これからも相談があったら何でも言ってね!
(転職活動の支援も、したかったなぁ…笑)
このようにキャリアプランニングにおいて、価値観や強みなどを自己分析する事は極めて重要なカギとなります。
4-2.自分のビジョンを見つけるための質問
自分のビジョンを明確にするためには、いくつかの質問を通じて自分の内面を掘り下げることが役立ちます。
Point②:ビジョンを明確化する為の手助け
- 10年後、自分がどのようなキャリアを歩んでいたいか
- のような仕事をしているときに幸せを感じるか
- お金や場所の制限がなかったら何をしたいか
- なんでもできるなら何をやりたいか
- 今熱を持ってやっている趣味は何か
このように、自問をし答えを掘り下げてみてください。
こうした作業を繰り返す事で、自分が本当に大切にしたい目標や生き方が見えてきます。
「キャリア」は仕事だけではなくプライベートも含めた人生の事なんです。
4.まとめ
これまでの経験は、これからのキャリアを考えるうえで大きな資源となります。
過去に取り組んだ仕事や挑戦したプロジェクトを振り返り、そこで得たスキルや成功した理由を分析してみましょう。
また、失敗した経験についても同様に考え、そこから学んだ教訓をキャリア形成に活かすことができます。
自分の経験や成長の積み重ねは、未来のキャリアの可能性を広げる大きなヒントとなるのです。
皆さんも是非、自分のキャリアについてこの記事を見ながら取り組んでみてください。
この記事の監修者
キャリアコンサルタント
免田渉
携帯販売員を3年、その後リクルートにてホットペッパーグルメのライティング、マーケティングを3年経験。現在はこれまでの自分自身のキャリア思考を活かし、国家キャリアコンサルタントとして従事。